リビングは、家族の時間を共有する大切な役割を持つ場所ではないでしょうか。居心地が良ければ自然と家族が集まります。リビングが気持ちの良い場所ならば家族が集まり、関係性も含めた全ての要素で、居心地の良い場所になるはずです。家族の絆を深めるためにも、リビングの役割を最大限に活かすべきなのかもしれません。より良いリビングにするためにも、建てる場所の状況によっては2階リビングを検討するべきではないでしょうか。ただ一般的には1階リビングが主流です。リビングを2階にすることで失敗をするかもしれません。注意が必要です。
そこで今回は「2階リビングのメリット10選と注意点」を解説します。2階リビングで悩まれている人は参考にしてください。
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目次
2階リビングのメリット10選
2階リビングのメリット10選は次のとおりです。
- 1階よりに日当りが良くなる
- プライバシーの確保がしやすい
- 眺望の良い場所で朝食がとれる
- 耐震性が高くなる
- 家事動線が取りやすい
- 大きなバルコニーとのつながりが良くなる
- 自然を感じやすい
- 都市の狭小地にも対応が可能
- 勾配天井の採用で解放感が得られる
- ロフトや屋根裏部屋の利用度が上がる
詳しく解説をしていきます。
1階よりに日当りが良くなる
2階リビングの方が、採光が得やすく明るいリビングになります。昼間は寝室にいるよりもリビングにいることの方が増えるはずです。昼間いる場所に採光が得られれば、お得感が増します。日当りが良くなる理由は次のとおりです。
- 1階よりも2階の方が、軒が短くなる
- 2階の方が、周囲を遮るものが少なくなる
周辺の状況によりますが、日中は照明を利用しなくても明るいリビングで過ごせます。
眺望の良い場所で朝食がとれる
朝食の時間は、一日をより良くスタートさせるためにも重要な時間です。周囲の状況によりますが良い眺望と、気持ちの良い朝日が入るダイニングで朝食をとれればテンションが上がると思いませんか。子どもも気分良く登校ができます。
1階よりも2階の方が視界を遮るものがありません。同じ場所ならば2階の方が、高くなる分眺望が良くなるのは当然です。2階リビングは、気持ちよく一日をスタートさせることができます。
耐震性が高くなる
2階がリビングならば、1階は個室になります。個室をつくる場合、壁や柱を多用しなければいけません。壁や柱が増えることで、土台のしっかりした安定感が得られます。リビングの場合、広くするには壁や柱をできるだけ排除しなければいけません。1階をリビングにすると、意図的に壁や柱を少なくすることから、2階リビングよりも耐震性が低くなる可能性が高まるのです。
リビングを広くしたいとハウスメーカーに依頼をすると、2階リビングの提案を受けることがあります。構造上の問題で、1階に広いリビングが設置できないとなれば、ハウスメーカーも2階リビングの提案をするしかありません。
1階の支えが強くなれば、耐震性が高まります。より広いリビングも手に入れやすくなるのです。
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家事動線が取りやすい
一般的には、リビングと同じ階に水回りを設置します。水回りが、2階に集中することで、家事動線が取りやすくなるのです。
洗濯物の干す場所を2階バルコニーにする人は、上り下りが少なくなります。2階で洗濯機を使い、そのままバルコニーへ干すことが可能です。1階に水回りが有ると、何度が階段を往復しなければいけません。階段の往復が少なくなる分、家事動線の提案がしやすくなります。
家族が多くなればなるほど、家事の負担が増えるのは仕方がありません。

大きなバルコニーとのつながりが良くなる
2階リビングを採用する場合は、大きなバルコニーとセットにするのがおすすめです。相性が良く、バルコニーとのつながりが生活空間をより良いものにしてくれます。大きなバルコニーを設置するメリットは次のとおりです。
- 外からの視線をカットできる
- バーベキューやプールなどにも活用できる
- 天気の良い日はバルコニーでゆっくりできる
バルコニーへ寝室からでるのと、リビングからでるのでは気分が違います。リビングに併設されている大きなバルコニーだからこそ利用をしたくなるのです。
休日の朝、バルコニーで取る食事はどれだけ気分が良いものでしょうか。庭だと周囲が気になり、なかなか食事ができません。バルコニーの方が気にすることなく、食事ができます。バルコニーとの良い相性は、2階リビングのメリットです。大きなバルコニーがより大きな解放感をリビングにもたらしてくれます。
自然を感じやすい
1階がリビングでも庭や周囲の状況によって自然が感じられます。ただ、密集地に建てるとなると難しいのではないでしょうか。2階リビングの方がより自然が得られる場合が多いです。
- 日照時間が長くなる
- 2階は風通しがよくなる
自然の風が、心地よいリビングを演出してくれます。適度な日光浴は体にも良く、うつ病や認知症にも効果があるようです。
リビングにいるだけで日光浴ができれば、自然と気持ちが楽になります。うつ病に効果的なのも納得です。とくに子育てを始めたばかりの夫婦は、気持ちが落ち込むことが多いのではないでしょうか。自然を感じやすくすることで、落ち込んだ気持ちがはれる効果を、2階リビングはもたらしてくれます。
都市の狭小地にも対応が可能
2階リビングは、都市部の狭小地に対応できる間取りです。狭小地だとリビングの解放感を得るのが難しく、2階リビングの間取りを選択する人も少なくありません。大きな庭が付けられるような土地ならば、1階がリビングでも自然が取り入れやすいです。2階リビングは、狭小地において最も大きなメリットが得られる間取りと言えます。
勾配天井の採用で解放感が得られる
天井が高くなればなるほどリビングが広く感じられます。勾配天井を採用することで、より開放的な2階リビングが提案できるかもしれません。2階リビングの天井が高くなるメリットは次のとおりです。
- 勾配天井により、天井の高い空間ができ解放感が得られる
- 天井が高いと大きな窓が設置しやすくなり、より採光が取り入れやすくなる
- 大きな窓が風通しを良くしてくれる
2階リビングの解放感は、大きなバルコニーと天井の高さによって変わってきます。より多くのメリットを得るためには、天井の高さを考えなければいけません。勾配天井ならば、中央にあるリビングの解放感が得やすくなります。
ロフトや屋根裏部屋の利用度が上がる
ロフトや屋根裏部屋の設置を考えている人は、2階リビングにすることで、より利用がしやすくなります。リビングは寝ている時間を除けば、いる時間が最も長い場所です。例えば、2階の居室から屋根裏部屋に行くのと、普段からいる2階リビングから行くのでは、どちらが行きやすいでしょうか。普段からいる2階リビングからの方が、屋根裏部屋を利用したくなるはずです。
ロフトや屋根裏部屋は、設置したにも関わらず利用をしない人も少なくありません。主な理由は次のとおりです。
- リビングでゆっくりできてしまう
- 1階リビングから2階より上の屋根裏部屋に行くのが面倒
2階リビングならば、ロフトや屋根裏部屋へのアクセスがよくなります。せっかく設置したロフトや屋根裏部屋を利用しなくなる可能性が低くなるのです。ロフトや屋根裏部屋の設置を考えているのならば、2階リビングをおすすめします。
2階リビングの注意点
2階リビングのメリット10選を紹介しましたが設置には注意点もあります。2階リビングを検討している人は注意点を参考にして、より良い2階リビングを設置しましょう。
食材などを持ちながら階段を上るのは大変
買い物をしたあと、日用品や食材を2階リビングまで運ばなければいけません。重い荷物を持ちながら階段を上るのは一苦労です。また1階が寝室ならば、布団を干す際も運ぶ必要がでてきます。階段を工夫しておかなければいけません。
- 階段を広めにしておく
- 階段に滑り止めを付けておく
- ストレート階段にしておく
U字型の折り返し階段は、布団を持ち運ぶときに不便です。ストレート階段ならば、スムーズに運ぶことができます。
また、階段を広めにしておくと、ケガをしたときも安心です。2階に水回りがあると、足をケガしているときでも、必ず2階に上がらなければいけません。階段が広いと、ケガをしているときでも移動がしやすくなります。万が一のことも考え、階段は広めにしておきましょう。
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家族の帰宅や外出がわからない
2階リビングにいることで、家族の帰宅がわからないことがあります。学校から帰ってきた子どもが「宿題をしなさい」と言われたくないため、意図的に静かにランドセルを置き外出すれば帰宅がわかりません。帰宅や外出を把握するためは、次の方法が効果的です。
- 必ず2階のリビングに声をかけるルールを家族でつくる
- 玄関を開けたら「ただいま」、聞こえたら「おかえり」を必ず言う
- 人感音センサーを玄関に設置する
一番良い方法は、家族でルールを作ることですが、中学生になると嫌がるかもしれません。嫌がる場合は、音センサーなどで帰宅を把握しましょう。防犯面でも役立つ方法です。
水回りの工事費が高くなる
2階リビングを採用したことで、水回りがすべて2階になると、工事費が高くなる可能性があります。配管工事など、1階で行うよりも距離が増えることから、資材も多く必要です。手間や材料費の負担が生じます。浴槽が2階にあがることから、水の重さに耐えられるだけの補強も必要です。
工事費を安くしてほしいとお願いをすると、住み始めてから苦労をするかもしれません。2階の排水音が1階の寝室に響きます。朝食をつくる排水音で目覚めるのは気持ちの良いものではありません。値切ることで、見えない防音性が低くなることもあります。依頼するハウスメーカーに、排水音などが気にならないかを確認しておきましょう。
来客時が面倒

勧誘などならば、テレビインターホンで断ることもできますが、友人となれば1階まで玄関ドアを開けに行かなければいけません。子どもにカギを持たせていない場合は、ドアを開けるため降りる必要もでてきます。
子どもは、2階から遠隔操作で鍵を開けられるようにしておけば面倒が減りますが、来客には利用ができません。
来客の多い家庭は注意をしておきましょう。
暑さ対策が必要
2階リビングは、屋根が近くになることから暑さが厳しくなります。暑さ対策をしておかなければいけません。
- 断熱塗装の採用
- 遮熱機能付き屋根の採用
- シーリングファンの設置
屋根に熱を通さない処置をしておきましょう。屋根の熱が2階リビングに影響がでないようにします。シーリングファンを採用することで、空気を循環させるのも効果的です。採光と、屋根から伝わる「じわっ」とした暑さは違います。できるだけ、暑さ対策をしておくことで、より心地よい2階リビングにしましょう。
老後を考えることも大切
老後を考えると、2階リビングの採用は難しいかもしれません。元気ならば階段も苦ではありませんが、年齢を重ねるごとに毎日の上り下りが大変になります。しかし水回りが2階にあるのならば、上らないわけにはいきません。老後を考えておくのも重要です。
- 階段を広めにする
- エレベーターの設置を考えた間取りにする
エレベーターを設置すれば、老後も問題ありません。設置を見越して間取りを考えておきましょう。2階リビングを採用する場合は、将来を考えておく必要があります。30半ばで家を建てれば35年ローンが払い終わるころには70歳です。想像ができないかもしれませんが、見越しておくことをおすすめします。
広い土地には向かない
広い土地に2階リビングは向きません。2階にいることが多くなることから、次の面に支障をきたします。
- 防犯面
- 庭の手入れ
2階にいる時間が長くなることから、1階の防犯性が低くなります。広い家になると、侵入もしやすいかもしれません。また、庭の手入れも面倒です。リビングにいると庭が目につかないことから、気にしなくなります。手入れがずさんになり、荒れるかもしれません。
広い土地を所有しているのならば、じっくりと検討をしましょう。2階リビングにこだわる必要はないかもしれません。
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まとめ
「2階リビングのメリット10選と注意点」を解説しました。2階リビングは、土地や周辺状況によってメリットの幅が変わります。誰にでも同じようなメリットが得られるわけではありません。建てる場所の状況を踏まえた上でより良いリビングを検討しましょう。
2階リビングが適していると思われるのならば、注意点にだけ気をつけてください。間取りを工夫するだけで、居心地の良い住まいが完成します。2階リビングは、より良い住まいを手にいれるためのひとつの方法です。