
家を建てる際、ほとんどの人が住宅展示場に行くはずです。
いつ行きますか?どこを見ますか?何をチェックしますか?とりあえず何となく行きますか?このように考えすぎてもいけません。
ただ実際に見学したのに、事前準備が悪く何も得られない状況は最も残念な結果です。
住宅展示場に行くのは、パンフレットやネットでわからなかった知識を得る、確認をする、新たに知りたいことを見つけるきっかけにするためではないでしょうか。どうせ行くならば有意義な時間にしたいものです。
そこで今回は、住宅展示場でチェックすべきポイント10選を解説します。行く前の事前準備と合わせて参考にしてください。
目次
住宅展示場とは?

規模は場所によって異なります。大規模なハウジングセンターになると多くのハウスメーカーが展示を行い、逆に自社だけで行う小規模な住宅展示場もあるので、好みに合わせて利用をしましょう。
住宅展示場に行くタイミング
よく悩まれるのは、住宅展示場で見学をするタイミングです。これは特に正解がありません。
住宅展示場に行くと、知りたいことや知っておいた方が良いことに気が付きます。まずは住宅展示場で得られる主な情報を確認しておきましょう。
- モデルハウスで実際の家を体感できる。
- 最新の住宅情報を得ることができる。
- 住宅ローンの情報も得られる。
人の性格によって、これらの情報を得る絶妙なタイミングは異なります。
モデルハウスを見ることで、テンションを上げ本腰を入れる人、事前に準備をして確認でモデルハウスに行く人など、利用の方法はさまざまです。行くタイミングに正解はなく、必要ならば何度見学しても問題はありません。自分たちの好きなタイミングで見学を行いましょう。
ただし流されるタイプの人は、いきなりモデルハウスに行くのは止めてください。
営業担当者はプロです。グイグイときて、検討をさせず契約までもっていかれる可能性もあります。それがダメとも言い切れませんが、後悔をする可能性が高いので事前準備をしてから行くようにしましょう。
住宅展示場に行く前の事前準備
この後、住宅展示場でチェックすべきポイント10選を紹介しますが、そのチェックを有意義にするための事前準備をしましょう。
こんな方におすすめ
- だいたいの予算の確認。
- いまの生活に足りないものをリストアップ。
- 家族の要望や理想まとめ、それが実現できるかの確認。
- 気になるハウスメーカーの資料を取り寄せる。
先ほど説明しましたが、初めての見学のタイミングは人によって異なります。
まずはテンションを上げるために住宅展示場に行かれた人は、そこで得た知識を活かし2度目は準備をしてから見学にいきましょう。初めての人は家族で話し合い、ネットで情報を得ながら見学の準備を行います。

営業担当者は十人十色、すべてが良い人のわけではありません。契約をとろうと必死になり、知識のない人を自分の営業がしやすいように導こうとします。
最低限の知識があれば、流される心配はありません。この後解説をする住宅展示場でチェックすべきポイント10選を参考にチェックリストを準備しておくと便利です。
住宅展示場に行く際の注意点
住宅展示場に行く際は次の点に注意をしてください。
- 見学の予約をする。(しなくても見学はできますが、無駄な時間をなくすためにも予約がおすすめです)
- 服装に注意をする。
- いろいろな価格帯のハウスメーカーを見学する。
- 気になったら「測る」「触る」「メモを取る」こと。
- アンケートには答える。
- 持ち物は「メジャー」「筆記用具」「チェックリスト」「カメラ」など。
営業担当者は、相手の本気度を気にするかもしれません。服装やアンケートなどにより、本腰を入れて案内をするか判断をする可能性もあります。より有意義な時間にするため、こちらの本気度も見せるようにしましょう。
持ち物はスマホでも代用ができます。スマホの動画機能で解説をしながら撮影するのも一つの手段です。より多くの情報を記録しながら回るようにしましょう。
住宅展示場でチェックすべきポイント10選
それでは、住宅展示場でチェックすべきポイント10選を解説していきます。
ポイント1:住宅の性能
やはり住宅の性能については気にしなければいけません。気にすべき主な性能は次のとおりです。
- 省エネ:毎月のランニングコストの削減。
- 耐震性:地震の揺れにどれだけ耐えられる建物なのか。
- 制振性:構造により地震エネルギーを減衰させる。
- 構造:性能や安全の現実味を確認。
- 断熱性:家の中の温度を保つ性能、省エネに関係。
- 換気システム:窓を開けなくても室内の空気を入れ替えるシステム。
- 耐火性:火災保険料にも関係。
- 防犯性:侵入口に対する抵抗力。
- 耐久性:どれだけ長く住むことができるか。
そのほか、人によっては防音性も気になります。

この中で特に気にしたいのは耐震性です。日本に住む以上、自然災害の対応ができている家でなければ安心できません。ネットやパンフレットで調べた情報を、実物で確認できる機会です。営業担当の話を聞きながらしっかりとチェックをしておきましょう。
ポイント2:外観のイメージ
外観のイメージにも好みがあります。
- 全体のイメージ:一目見て好ましいと思える外観か。
- タイプ:「シンプルモダン」「シンプルナチュラル」「和モダン」「南欧テイスト」など。
- 外壁:「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「樹脂系サイディング」「木質系サイディング」「モルタル」「タイル」など。
- 屋根:「切妻屋根」「片流れ屋根」「寄棟屋根」「陸屋根」など。
色や質感、形状などもチェックをしましょう。それぞれの箇所でいろいろなタイプがあります。
人によりこだわりが異なるので、屋根が気になる人は、屋根を決めてからそれに合うタイプと外壁を選ぶべきです。特にこだわりがない人は、全体的なイメージでビビッときたらそれがタイプかもしれません。
住宅展示場に行くと、いろいろなタイプの外観を見ることができます。実際の建物を見た時に、自分が気にいるのかのチェックをしましょう。
ポイント3:内観のイメージ
内観の細かいチェックも必要ですが、全体的に見たイメージも重要です。
「床」「天井」「壁」などの素材や色、質感などを全体的に得チェックしましょう。変更できる色や素材などを営業担当に確認し、自分の好みを探してください。
ポイント4:間取りのチェック
間取りは重要なチェックポイントです。使い勝手が良いかの想像をしましょう。家事をしているイメージでチェックをするとより効果的に見学ができます。
- キッチンの動線:子どもがいる場合は、目を離さず料理ができるか。家族みんなで食事を作れる広さなど。
- 洗濯の動線:洗濯をする、干す、取り込む、たたむまでの動線。
- 収納:収納の容量と配置のチェック、玄関やキッチンに十分の収納があるか。
- 各部屋の配置と広さ:家族構成を踏まえた上でのイメージ。
- 階段の場所:リビングにあると家族の帰宅が確認できる。
ココがポイント
庭とのつながりや、家族みんなで集まりたいと思える間取りになっているかをチェックしましょう。動線も重要ですが、収納も大切です。特に共働き世帯ならば、間取りの使いやすさにこだわりを持ちましょう。
動線によって1日10分の余裕が生まれれば、1週間で1時間以上の余裕が生まれます。それを趣味や子どもとの時間に当てらえると考えてください。非常に重要なチェックポイントです。
ポイント5:設備のチェック
家事のイメージをしながら設備のチェックもしておきましょう。
- 各部屋の扉:「引き戸」「開き戸」「折れ戸」の使いやすさと色や質感など。
- コンロ:IHなのか、口数は足りているのか。
- 蛇口:使いやすさ。
- 照明のスイッチ:細かいですが好みがわかれるポイント。
- 浴室のサイズ
- コンセントや配線の位置
実際に住んでいるイメージで使いやすさを確認してください。気になる点は、変更ができるのか営業担当者に聞きながらチェックをしましょう。
ポイント6:天井の高さ
天井の高さは、家の中で解放感を得るための大切なチェックポイントです。
- 天井の高さ:実際の高さを確認して、どれくらいの解放感が得られるのかをチェック。
- 窓の高さ:窓の幅と高さ、リビングから見える自然なども重要なポイント。
- 吹抜け:吹抜けから得られる採光や風もチェック。
多くの人が、寝ている時間を除けばリビングにいる時間が長くなるはずです。
そのリビングが疲れを癒す場でなければいけません。そこで必要なのが自然を感じながらの解放感です。解放感があれば、家族がいつの間にかリビングに集まります。座ったり背伸びをしてみたりと、そこでしか確認することのできない解放感をチェックしておきましょう。
ポイント7:ハウスメーカーごとの特徴
ハウスメーカーごとに得意分野や特徴が異なります。何をウリにしているのか、それが真実なのかをチェックしましょう。
- オリジナル製品;設備など、そのハウスメーカーでしか手に入らないオリジナル製品があるか。
- 独自の構法:ハウスメーカー独自の構法をチェック。
- 素材:ハウスメーカーのこだわりの素材をチェック。
- 坪単価:安くできる理由。
チェック項目で解説してきたポイントをウリにしているハウスメーカーもあります。耐震性に優れていることや、解放感、価格、素材など、何に力を入れているか確認をしましょう。
坪単価の安さをウリにしているのならば、モデルハウスが気にいるかのチェックをし、問題がなければ安く建てることができます。
ココがポイント
ハウスメーカーの特徴はネットなどでも把握ができますが、口だけではないかの確認は住宅展示場でしかできません。特徴と実際に見学したモデルハウスが一致するのかのチェックを行いましょう。
ポイント8:標準仕様とオプション
モデルハウスを見学しているとき、気に入った設備があればそれが標準仕様かオプションなのかを確認しましょう。
- 標準仕様:当初からメニュープランに含まれている設備、商品のグレードによりハウスメーカーが決めているので販売価格に含まれている。
- オプション:標準仕様ですでに用意されている設備を追加料金によりグレードアップさせること、また付属していない設備を追加させることもできる。
モデルハウスを見学しているとき「この設備すごくいい」と話していると営業担当が「すみません、オプションです」と言われる光景はよくあることです。
オプションを追加すればキリがありません。あっという間に予算をオーバーします。気になる設備があれば、営業担当に確認をしてチェックをしておきましょう。
ポイント9:自分たちが描くライフスタイルの実現度
自分たちのライフスタイルが実現できるかどうかを住宅展示場でチェックしましょう。
例えば二世帯住宅を希望しているのならば、どんなライフスタイルを望んでいますか?「完全同居型」「一部共有型」「完全分離型」など、家族によって望むものは異なります。
ココがポイント
二世帯住宅に対応をしているハウスメーカーはありますが、自分たちの望む形が実現できるかどうかは実際にモデルハウスを見学して、イメージを膨らませなければわかりません。
他にも「共働き」「条件(狭いなど)付きの土地」「店舗併用住宅」「賃貸併用住宅」など、希望するライフスタイルの条件はたくさんあります。家を建てる目的の実現度を、住宅展示場で確認してください。
ポイント10:営業担当者の態度
最後のチェックポイントは、営業担当者との相性を確認してください。
住宅展示場で案内した営業担当者とそのまま契約まで付き合う可能性は非常に高く、相性は大切なポイントです。
ココに注意
自分の主張のみを押し付けてく担当者はどうでしょうか。こちらから質問した痛い部分の回答を濁し、商品の自慢に話しを切り替える営業担当者は信頼ができません。また、契約を急がせる担当者も困りものです。
話しやすい営業担当者を選びましょう。イライラしながら高い買い物をするものではありません。営業担当者もチェック項目のひとつです。
まとめ
住宅展示場でチェックすべきポイント10選を解説しました。
ネットやパンフレットだけでは得られない情報や体験ができる場です。家を建てるときには、最低でも1回は見学をするようにしましょう。言い方は良くありませんが、営業担当のカモにならないようにしてください。
今回の住宅展示場でチェックすべきポイント10選を元に、チェックすべき点をまとめておけば質問をするこができます。
営業担当の話を聞くだけでなく、住宅展示場では知りたいことを質問する姿勢も必要です。より良い家を建てるためにも、見学する時間を有意義なものにしてください。