
「都心部で家を建てたい!」と考えている人はいませんか?都心部は土地の値段が高額です。値段を見ただけで諦める人も居るかもしれません。
しかし、しばらく探していると「狭小地」の存在を知ります。価格が安く、魅力的な土地です。「これなら手が出る」と思いますが、同時に「どんな間取りにすればいいの?」という不安を抱きます。
狭小住宅を建てる場合は、間取りを熟考しなければいけません。コツや注意点を事前に確認しておきましょう。
そこで今回は、「狭小住宅の間取りは?コツや注意すること10選」を解説します。
都心部にどうしても住みたいと考えている人は参考にしてください。
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目次
狭小住宅とは?

大きさに定義はありませんが、主な目安としては15坪以下の土地に建てた住宅のことです。
狭小住宅のメリット
狭小住宅の主なメリットは次のとおりです。
狭小住宅の主なメリット
- 固定資産税が安くなる
- 都心部に家が建てられる
- 狭小なので土地価格が安い
- デザイン性が高い
狭小住宅は、「小規模住宅用地」に該当するため毎年支払う固定資産税が抑えられます。
都心部に家が建てられるのもメリットです。便利な都心部で暮らすと、通勤や買い物などが楽になり、移動時間が省略できます。
ココがポイント
通勤時間を1日1時間縮められたら、嬉しいと思いませんか。1カ月で約1日分の時間が浮きます。体への負担も軽減されるのです。
土地価格が安いことから人気が上昇、それに伴いハウスメーカーも力を入れるようになりました。
関心が高いことから、デザイン性の高い家が建つのもメリットです。
狭小住宅のデメリット
狭小住宅の主なデメリットは次のとおりです
狭小住宅の主なデメリット
- 建築コスト
- 制約が多い
狭小住宅は、難しい場所にあることが多く、建てるのが困難です。資材を運ぶにも、トラックが入れられず、ある程度の距離を人が運ぶ必要もでてきます。建築期間が長くなり、人件費などでコストが上がるのがデメリットです。狭い敷地に床面積をなるべく増やすため、坪単価も上がります。
また、制約が多いこともデメリットです。
制約
- 接している道路
- 隣地との境界線
- 都市計画法による「防火地域」や「準防火地域」
狭小住宅は、住宅が集中していることが多く、制約も増えてきます。優れた建築士に依頼をすることが多く、さらにコストが上がるかもしれません。
ココに注意
土地で価格が抑えられても、建築費で高額になる傾向も考えておきましょう。
デメリットを最小限にするには、ハウスメーカーとの交渉が必要です。
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狭小住宅の間取りでコツや注意すること10選
狭小住宅の間取りでコツや注意すること10選は次のとおりです。
- 3階建てにする
- 壁を減らす
- スキップフロアの多用
- 収納スペースの確保
- 優先順位を確認
- 造り付け家具の採用
- 動線を考える
- 室内の明るさを考える
- デッドスペースの有効活用
- 防犯対策の徹底
詳しく解説をしていきます。
コツや注意①3階建てにする

「狭小住宅=3階建て」と思えるぐらい、多くの人が採用をする間取りです。横ではなく、高く広がる上空に面積を求めることで、部屋数を増やします。
ただし、3階建てには注意点もあるので確認をしておきましょう。
狭い土地に長い建物を建てることから、耐震性に不安を抱きます。見た目からも「揺れで倒れやすい」と思うのは当然です。
ココがポイント
ただ構造計算により、十分な耐震性を有していないと建築許可を受けられません。そこまで不安視する必要はありませんが、家の中のものは倒れる可能性が高いです。
家具家電に地震対策を施しておきましょう。
また高所作業が増えるため、メンテナンス費用も高額になる傾向があるようです。住まいにもよりますが、補修が難しい場所になると、別途請求を受けるかもしれません。
ココに注意
土地の購入時は、高さ制限や用途地域の条件を把握してから購入をしましょう。購入してから制約に気が付き、思い通りの家が建たないこともあります。
事前に十分な確認をしておくよう注意しましょう。
狭小住宅は、3階建てにするのがコツです。ただ注意点もあるので、対策を考えておきましょう。
コツや注意②壁を減らす

部屋を壁やドアで区切ると、開放感や採光を失います。家の中に入ったとき、見た目で広く見せる工夫が必要です。
例えばドアの設置が必要な場合は、半透明の素材を採用します。広い見た目により、開放感が得られるコツです。
積極的にガラスと取り入れることで、プライベートを確保しつつ、開放感も得られます。
ココがポイント
ただし、壁を減らすことで耐震性を損なうかもしれません。建築士に相談をするようにしましょう。
壁を減らしつつ区切りを作る方法に、スキップフロアの採用がおすすめです。狭小住宅には、スキップフロアの間取りを検討しましょう。
コツや注意③スキップフロアの多用

スキップフロアを多用することで、開放感を持ちながら延べ床面積を増やした狭小住宅を建てられます。
スキップフロアの活用方法を確認しておきましょう。
スキップフロアは、階段の途中に作ることが多いので、3階建てに採用しやすい点も助かります。活用方法も多岐にわたり、狭小住宅の強い味方です。
子どもの遊び場に活用できます。子どもが大きくなれば、勉強やワークスペースに活用しましょう。収納としても利用ができます。
壁で仕切らないため、開放感を損なわず場所を確保できる間取りです。狭小住宅には、平面ではなく空間で考えるスキップフロアの多用をおすすめします。
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コツや注意④収納スペースの確保

収納スペースは、住まいのキレイさを保つためにも重要なスペースです。必要用途を考えた収納スペースを確保しておきましょう。
狭小住宅におすすめの主な収納は次のとおりです。
先ほど説明したスキップフロアは、収納にも活用ができます。おもちゃや日用品の保管場所として利用をすると便利です。
収納と言えばドアが付いているものをイメージするかもしれませんが、見せる収納も検討しましょう。見られることで、整理整頓も意識できます。本棚のような収納を設置することで、子どもにも片付ける意識が芽生えるはずです。
また、階段下も有効に活用しましょう。収納スペースを増やすにはちょうど良い場所です。
狭小住宅を建てる場合、収納を少なくする人もいます。
ココに注意
収納力が低いと、住み始めてから苦労をするかもしれません。
四季ごとに変わる設備や道具を一時的にしまう場所は必要です。
収納場所の確保には注意をしましょう。
コツや注意⑤優先順位を確認

「これだけは譲れない」と言った優先順位を決めるようにしましょう。上位からできるだけかなえていくのがコツです。
譲れないポイントに関しては男女差があります。男性は、自分専用スペースの確保を求める傾向が見られました。
女性はキッチンを重視したいと考えます。
どちらかの希望だけをかなえると、あとでもめることもあるので注意をしましょう。互いの意見を尊重しながら優先順位を確認します。
さらに詳しく
水回りの充実など、意見が合うこだわりポイントは率先して優先するべきです。
狭小住宅は、敷地面積が一般的な土地より限りがあります。かなえられる望みも少なくなるかもしれません。しかし都心部の土地ならば、すでにひとつの望みがかなえられています。利便性の高い場所に住めるという望みです。
マイホームを建てると言った望みがかなっていることも忘れてはいけません。
優先順位を話は合うときは、相手の意見を尊重しましょう。
口論にならないよう注意が必要です。
コツや注意⑥造り付け家具の採用

部屋に合わせて特別に作る家具で、大きさも間取りにピッタリ合わせます。
造り付け家具のメリットは次のとおりです。
間取りに合わせて作ることができるので、壁に固定ができます。先ほど、地震の揺れで家具の転倒に注意と指摘をしましたが、固定ができる家具なので安心です。倒れてくる事態を防げます。
家具の一式を造り付け家具にすれば、住まいの統一感にもつながり、住み心地も抜群です。オシャレな住まいが実現できます。
ココに注意
ただし、家具を固定することから、自由度が低くなる点には注意が必要です。家具のレイアウト変更が、なかなかできません。
オーダーメイドなので、買い替えも面倒になるのがデメリットです。
しかし、デメリット以上のメリットが造り付け家具にはあります。家具の上部と天井を合わられるので、無駄なスペースが排除できる点は、大きなメリットです。
狭小住宅には、造り付け家具が欠かせません。
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コツや注意⑦動線を考える

生活パターンを考え、効率の良い家事動線を提案してもらいましょう。
家事は毎日こなすもの、できる限り手間を省くべきです。家事に、毎日30分の余裕が生まれれば、それだけ子どもと一緒にいられます。洗濯、掃除、料理のこなしやすい回遊動線を意識しましょう。
ただ、狭小住宅だと限界があります。
ココがポイント
無理に家事動線を考えることで、リビングが狭くなるのは問題です。
家事動線ではなく、最新家電で補えることは利用をしましょう。最新式のドラム式洗濯機を購入するなど、家事を楽にする方法は他にもあります。
間取り以外で補えることを探すのもコツのひとつです。
家事は、毎日こなさなければいけません。サボるのではなく、楽にすることを意識しましょう。
生活パターンを考え、一番良い動線の提案をしてもうことをおすすめします。
コツや注意⑧室内の明るさを考える

周囲の家との距離がない状況で3階建てにすると、1階まで採光が届きません。採光が得られないと、結露やカビの原因になり、体調にも良くないです。
室内の明るさを確保しなければいけません。
大きな開口部から、できるだけ室内に光を取り込みます。天井まで届くような窓にすれば、明るい部屋になるはずです。
さらに吹抜けを採用し、3階からの採光が下の階まで届くようにします。風通しも良くなり、カビなどの発生が防げる間取りです。
土地によっては、2階リビングも検討をしましょう。明るさが採り入れやすく、3階と1階からのアクセスが良くなります。家族が集まるリビングの快適さを求めるのならば、2階リビングが狭小住宅にはおすすめです。
ココに注意
ただ、優れた建築士に依頼をしなければ、良い間取りの提案は難しいかもしれません。また、大きな開口部は大手ハウスメーカーへの依頼が必要です。
木造では限界があるかもしれません。建築費用は高額になります。
デメリットもありますが、昼間はできるだけ照明を利用せずとも明るい住まいになる間取りを目指しましょう。
コツや注意⑨デッドスペースの有効活用

どれだけデッドスペースを有効活用できるかで、住み心地が変わります。
狭小住宅に生じやすいデッドスペースは次のとおりです。
階段下は、収納などを設置してデッドスペースをなくすのがコツです。無意味な廊下もできるだけ排除します。リビング階段を採用すれば、廊下を最小限にすることが可能です。
壁もデッドスペースと言われています。収納棚などで壁を作れば、プライベートを確保した壁の完成です。建築基準法上、最低限の壁は必要ですがデッドスペースを少なくできます。
さらに詳しく
役立つのは、先ほど紹介した造り付け家具です。屋根の形状に合わせた台形型の棚を作るなどの工夫ができます。
デッドスペースを有効活用しましょう。機能性に優れた狭小住宅は、狭いと感じません。
建築士と相談をしながらより良い間取りにするべきです。
コツや注意⑩防犯対策の徹底
狭小住宅は、密集地にあることが多く、死角が生じやすいです。防犯に注意をしなければいけません。対策を講じた間取りが必要です。
窓から侵入されることが多いことから、割れにくいガラスを採用します。二重窓や2ロックにすると効果的です。
さらに面格子(めんごうし)をつければ、窓からの侵入は防げます。
エアコンなどの、室外機を足場にして侵入を考える人もいるようです。できるだけ、足場をなくす工夫をしておきましょう。
密集地は、別の家が足場になることもあります。
狙われない家づくりを、検討しておくことが大切です。
まとめ
「狭小住宅の間取りは?コツや注意すること10選」を解説しました。狭小住宅は、工夫次第でより良い間取りになります。コツと注意点を考慮して、ハウスメーカーに相談をしましょう。
最近は、狭小住宅に力を入れているハウスメーカーが多くなりました。それだけ狭小住宅が注目を集めています。
最高のマイホームを手に入れるためにも、いろいろなハウスメーカーで相談をしましょう。納得できるまで相談することを、おすすめします。