注文住宅の間取り決めは、ママの意見をより多く取り入れるとスムーズです。開放的な間取りも魅力的ですが、機能性が備わっていないと後悔をします。「家事の手間」を半減するような間取りがママに人気の間取りです。
さらに子育てにも注意をしなければいけません。パートもしているママは、家事と子育てに仕事が加わります。手を抜かずに楽ができる間取りを求めるべきです。ただ「どんな間取りがいいのかな?」と想像をしても、住み始めないと実感できないことが多々あります。
そこで今回は、「ママに人気の間取りは?アイデアやママ目線の動線の決め方10選」を解説します。間取りを決める際の参考にしてください。
ママに人気の間取りは?
最初にママに人気の間取りを紹介します。家事動線やアイデアを抜きにしたママが好む間取りの紹介です。
- 広々とした余裕のある玄関
- 自分の趣味や子どもの遊び場として活用できるフリースペース
- 広々とした開放的なリビング
- お化粧などの身支度ができる大きなウォークインクローゼット
- 外でゆっくりとお茶が楽しめるウッドデッキ
- ガーデニングが楽しめる庭や屋上
アイデアやママ目線の動線を抜きにすると、上記の間取りが人気です。忙しい毎日の中、少しでもゆっくりできるスペースがあるとリフレッシュができます。忙しいママにも自分の時間が少しは必要です。
少しの時間でリラックスを十分にできる空間が、ママからの人気を得ています。
アイデアやママ目線の動線の決め方10選
それでは「アイデアやママ目線の動線の決め方10選」を解説します。
「家事」「子育て」「仕事」の3つを手抜きなしでこなすには、間取りや機能性が重要です。開放感や見た目だけにこだわると、毎日の掃除だけで日が暮れます。間取りを決めるときは、アイデアやママ目線の動線に注目をしましょう。
ママ目線の動線①回遊性のある間取り
ママに人気の間取りと言えば回遊動線が真っ先に思い浮かびます。回遊動線とは行き止まりがない回れる動線のこと、戻るという無駄な動作が半減できる動線です。家の中をスムーズに動くことで家事の負担を軽減します。
回遊動線のメリットは次のとおりです。
メリット
- 左右どちらにも動けるので渋滞が起きない
- キッチン、洗面台(洗濯場)、収納スペースへの移動時間がスムーズになる
- 家事の負担を軽減することで忙しい朝に余裕がうまれる
行き止まりがない間取りなので掃除もスムーズです。無駄な往復が発生しないので掃除の時間が短縮できます。左右どちらにも動けるので、慌ただしい時間帯でも行き来に戸惑うことはありません。
デメリットは回遊できるだけの広さが必要なこと、狭小住宅での採用は難しいです。採用することでリビングが狭くなるなどの残念が生じます。
広さに余裕があるのならば回遊性のある間取りを採用しましょう。ママ目線の動線としては一番人気です。回遊性のある間取りは、ハウスメーカーが「家事を楽にする」といったテーマで販売するほとんどの規格住宅に採用されています。
ママ目線の動線②水回りは集約させて移動距離を短縮
広さに余裕がない場合は、せめて水回りを集約させましょう。「キッチン」「洗面」「浴室」「トイレ」を集約しておくと、家事の移動時間が短縮できます。朝ご飯を調理しながら洗濯機を確認することも可能です。
また準備の遅い子どもに声がかけられます。洗面所からなかなか出てこないお子さんが多く、朝の忙しい時間に独占するかもしれません。お年頃な子どもが独占したくなる気持ちも理解ができますが、出入りの時間を把握するのに役立ちます。
誰かが洗面所に居る場合は「ちょっと洗濯機回して」など、お願いできるのもメリットです。水回りが離れていたら声は届きません。洗濯機が回る音を確認しながら朝の支度ができます。
水回りを集約させると、配管工事の費用も抑えられるのがポイントです。費用を少しでも抑えられれば、性能の良い設備が購入できます。水回りを集約して動線を単純にしましょう。費用も安くできるママ目線の人気の間取りです。
ママ目線の動線③勝手口のあるキッチン
買い物で購入した商品を楽に家の中に入れる動線も、ママに人気の間取りです。玄関とキッチンが近ければ動線は簡単ですが、多くのママが拒みます。玄関からキッチンが見える間取りはできるだけ避けたものです。
そこで人気の間取りが勝手口のあるキッチン、荷物を勝手口からキッチンへ運びます。駐車場と勝手口の動線を考えるだけで、スムーズにしまえる方法です。勝手口には他にもメリットがあります。
メリット
- 勝手口の脇に生ごみの保管ができる
- 開閉が可能な網戸を設置しておくと換気ができる
- キッチンに採光が入る
生ごみから汚れが垂れる経験をしたことはありませんか?玄関に汚れが付いたら掃除が面倒です。すぐに外へ出せれば、部屋の中のキレイも保てます。
来客中のときでも勝手口があれば気になりません。スムーズにパントリーへ運べます。
まとめ買いにも限度があるため、週に2~3回程度は買い物をするはずです。家事の負担であることは間違いありません。勝手口を採用してスムーズな動線を確保しましょう。忙しいママに人気の間取りです。
ママ目線の動線④洗濯が一カ所で完結する
洗濯を一カ所に集約できる動線もママに人気の間取りです。「洗う」「干す」「たたむ」「しまう」を一カ所で終了させます。動線というよりも移動時間を短縮させる工夫、仕事で忙しいママに便利です。
洗濯機が終了したら、その場で洗濯物を干します。アイロンがけのできるスペースも確保しておきましょう。たたみ終わったら各自のボックスに置いておきます。各自が自分の部屋に収納をすれば、一カ所で洗濯が完了するのです。
最近は共働き世帯が増えました。8時間勤務をしているママもいます。家にいないことが多いママが気になるのは洗濯物です。もし急な雨で洗濯物が濡れると同じ作業をもう一度しなければいけません。
家族が増えると洗濯物の量も増えます。洗濯は家事の大きな負担です。できるだけ楽にできる動線を目指しましょう。効率の良い作業とサボりは違います。
ママ目線の動線⑤リビング階段の採用
リビング階段はママに人気の間取りです。子どもたちの様子を見るのに最適な間取りなので、採用されるママが多くいます。子どもたちはリビングを通らないと行動ができません。子どもの行動が把握できます。
メリット
- 朝起きたことがすぐにわかる
- リビングを通るので帰ってきたことが把握できる
- 食事ができたときにキッチンから声がかけられる
動線は家事のためだけではありません。子育てにも重要です。リビング階段は家事をしながら子どもの状況を把握できます。帰っているかの確認で2階へ行くという作業は手間です。「いつの間に帰っていたの」という状況を防げます。
リビング階段は見た目でも人気の間取りです。さらに子育てにも役立つのですから言うことありません。家事の負担を減らしたいのならばリビング階段をおすすめします。
アイデア⑥リビングやキッチンから見守れるキッズスペースの確保
リビングやキッチンから小さい子どもが見守れるスペースの確保は、ママに人気の間取りです。リビング横に和室を設置するアイデアを採用するママが多くいます。メリットは次のとおりです。
メリット
- 畳なのでオムツを替える時に重宝される
- ちょっとした昼寝に活用できる
- 来客時の寝室に活用できる
リビングを広くする効果もありますが、メインは子育てです。できるだけ目が届くようにしておきましょう。引き戸を採用することで、開放的な和室にします。和室を解放しておけば、リビングやキッチンにいても安心です。
和室はフローリングと違い、転んでも大きなケガに発展しません。また、日の当たる畳でゴロゴロするのは気持ちが良いです。家事の合間の一休みにも重宝されます。リビング横の和室はママに人気の間取りです。採用されることをおすすめします。
アイデア⑦収納を充実させることでキレイを維持
収納の充実もママに人気の間取りです。いろいろな収納を間取りに取り入れることで、家事動線にも役立ちます。収納の中でもパントリーは絶対条件です。パントリーについては後程詳しく解説をしますが、他にも人気の高い収納があります。
人気の高い収納
- シューズクローク
- リビング収納
- ウォークインクローゼット
シューズクロークを設置すれば玄関の整理整頓に役立ちます。玄関が靴であふれている住まいは良くありません。見た目ももちろんですが、万が一の逃げ道確保に影響がでます。常に整理整頓が必要な場所です。
リビング収納があると家事動線に役立ちます。おむつなどのベビー用品をしまっておくのに便利です。子どもが大きくなれば、おもちゃをしまうこともできます。掃除道具の保管場所としても有効です。
ただし収納場所を持て余すのもよくありません。使用用途を検討してから間取りに反映させましょう。使い道のない収納は部屋の広さを圧迫します。
アイデア⑧パントリーは絶対条件
ママ目線のアイデアでパントリーは絶対に外せません。パントリーはキッチン付近に備える収納スペースです。頻繁に利用しない食器や消耗品、日用品や常温保存ができる食料品を保管します。
保管場所を確保することで、買い物の回数を減らせるのがポイントです。
ココがポイント
- 共働きなので頻繁に買い物ができない
- 来客が多いのでキッチンの物を見えやすい場所に置きたくない
- 食べ盛りの家族が多いので買い物が大変
上記の悩みを抱えている人はパントリーを設置するべきです。仕事で帰りが遅くなったときも、パントリーの中が充実していると一食ぐらいは何とかなります。また、パントリーを含めて家事動線を考えると時間短縮にもつながるのがポイントです。
ただし、奥行きがありすぎると不便なので注意をしましょう。奥にしまった食品を無駄にすることもあります。自分にとって使いやすいパントリーをイメージすると便利です。家事動線にパントリーは欠かせません。ママに人気の間取りです。
アイデア⑨オープンキッチンの採用で周囲を見渡す工夫
オープンキッチンとは、壁で遮られていないキッチンのことです。調理中でも周囲が見渡せます。リビングや和室に目が届くオープンキッチンならば、子育て中のママも安心です。何かあればすぐに気が付きます。
ただアイランドキッチンはママ目線としてはおすすめできません。開放感があるキッチンで憧れる人もいますが、常に見られている意識が必要になります。毎日キレイを心がければ問題ありませんが、忙しいママには難しいです。
ママに人気のアイテムはI型キッチン、手元が隠れる壁があります。多少散らかっていてもリビングからは見えません。自分の使いやすい位置に道具を置けることから、調理時間の短縮にもつながります。
クローズドキッチンは、臭いが充満しないなどのメリットもありますが、家事動線としてはおすすめできません。オープンキッチンで、子どもに目を向けながら家事をこなしましょう。一日の出来事を聞ける時間が子どもには必要です。
アイデア⑩玄関に簡易的な洗面台
玄関に簡易的な洗面台を設置すると便利です。子どもが帰ってきたとき、玄関である程度の汚れが落とせます。室内に汚れを入れないアイデアが、掃除を楽にするのです。友達を連れてきても洗面所に入れなくて済みます。
最近はウイルスも危険です。玄関で手洗いうがいのできる状況が必要になってきました。玄関にある洗面台は、ウイルスが活発になる冬場に重宝されます。
水回りは玄関から見える場所に設置したくありません。そのためどうしても玄関から離れてしまいます。汚れを持ち込ませないためのアイデアです。
ちょっとした洗面台はママに人気があり採用される人も多くいます。家事を楽にするアイデアのひとつです。
ママに人気の間取りで毎日の生活を楽にしよう!
「ママに人気の間取りは?アイデアやママ目線の動線の決め方10選」を解説しました。おしゃれで開放的な間取りだけを求めている人はいませんか。住み始めた後、時間に追われる毎日に苦労をするかもしれません。
間取りは機能性も重要です。ママ目線のアイデアや動線が、毎日の暮らしを楽にします。間取りには、手を抜くのではなく楽をして家事を完了させる工夫が必要です。ママに人気の間取りを採用しましょう。室内をキレイに保つための工夫です。