住宅ローンつなぎ融資を、どこの銀行で行うか迷っている人はいませんか?
銀行ごとに特徴やおすすめポイントが違うので迷う気持ちもわかります。
土地を購入したあと注文住宅で家を建てる場合は、つなぎ融資を考えなければいけません。建売ならば一括で済みますが、注文住宅にはステップがあります。段階ごとに支払いが求められるので対応が必要です。つなぎ融資は、注文住宅で家を建てる人にとって大切なサービスといえます。ただできるならば、よりお得になる銀行を利用したいものです。
そこで今回は「住宅ローンつなぎ融資のおすすめ銀行10選を徹底比較!」の解説をします。住宅ローンつなぎ融資の銀行で迷われている人は参考にしてください。
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目次
つなぎ融資とは?
住宅ローンで借り入れを行う場合は、購入する土地や建物を抵当に入れるのが一般的です。しかし土地の購入から始める場合は、次のステップごとに支払いが求められます。
- 土地の取得時の支払い
- 建築工事の着工金の支払い
- 工事期間中における中間金の支払い
上記の支払いを求められたときは、まだ土地と建物が完成していません。担保がないので住宅ローンが組めない状況です。しかし、これではほとんどの人が注文住宅で家を建てられません。そこで必要なのがつなぎ融資です。
つなぎ融資は住宅ローンの審査が通過した人に先行して行われる無担保融資、最終的に住宅ローンの借入れで清算を行います。そのため、つなぎ融資だけを提供する銀行は原則ありません。つなぎ融資を受けた銀行で住宅ローンを受けるのが条件に含まれます。
また、無担保で借りるため、金利が高めに設定されているのがデメリットです。しかしデメリットで悩んでいたら注文住宅で家を建てることはできません。
フラット35とは?
銀行ローンつなぎ融資を検討している人は「フラット35」の知識も必要です。銀行によっては、住宅ローンの提供はしているが、つなぎ融資に対応していないといったケースもあります。しかしフラット35の審査を通過したことが前提で、つなぎ融資が組める銀行もあるのです。
フラット35は、「住宅金融支援機構」と「民間金融機関」の提携により住宅ローン融資が実行されます。最近はいろいろな働き方が増えてきました。フリーランスだと住宅ローンの審査は厳しいと考えるのが一般的です。フラット35は、より幅広い人が利用できるためにつくられた住宅ローン、「借りられるならば注文住宅を建てたい」といった人の希望をかなえてくれます。
ココに注意
フラット35と提携をする「民間金融機関」により、つなぎ融資の上限回数などが変わるので注意をしましょう。
住宅ローンつなぎ融資のおすすめ銀行10選
住宅ローンつなぎ融資のおすすめ銀行10選は次のとりです。
- イオン銀行
- 常陽銀行
- 新生銀行
- ソニー銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- 楽天銀行
- ARUHI
- SBIマネープラザ
「ARUHI」と「SBIマネープラザ」は銀行ではなく、預金業務を行わない住宅ローン専門のモーゲージバンクです。つなぎ融資にも対応しているので、銀行の提供ではありませんが含めて比較をおこないます。
つなぎ融資で気になる項目を徹底比較して、最終的に借入先候補を決めるのが大切です。
イオン銀行
(参照元:イオン銀行公式HP)
イオン銀行は、「ATM」「店舗」「インターネットバンキング」の3つの取引窓口を持つ、おすすめの銀行です。住宅ローンも評価が高く、「金利が低い」「審査が早い」「ネットで完結する」などの口コミが多く見られます。住宅ローンを利用していると、イオングループでの買い物が5%オフになる特典も付いているので、普段からイオンで買い物をする人にはお得な銀行です。
イオン銀行のつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | 「団体信用生命保険の加入」 「イオン銀行の住宅ローン建物資金の正式審査で承認されている」 「購入にかかわる総費用のうち、原則10%以上の自己資金を使用」 |
金利 | 固定金利 |
借入期間 | 3カ月以上1年未満(2回に分ける場合は初回融資から起算) |
回数制限 | 2回 |
融資限度額 | 500万円以上8,000万円以内(住宅ローン本審査で承認された建物資金の金額の範囲) |
事務手数料 | 110,000円(税込)初回つなぎ融資時のみ支払い |
たまに、事務手数料が無料になるキャンペーンを開催するときもあります。また、イオン銀行はフラット35の取り扱いもある銀行です。フラット35を利用した住宅ローンの場合は、つなぎ融資の条件が変わるので注意をしましょう。上記の詳細は、フラット35を利用していない場合の説明です。
常陽銀行
(参照元:常陽銀行公式HP)
常陽銀行は、茨城県水戸市に本店がある地方銀行です。茨城県ならば全域で利用ができます。また、近県の市区町村に住んでいる人や勤めている人も利用が可能です。
常陽銀行は、つなぎ融資がありません。ではなぜ紹介をするのかと疑問に思われるかもしれませんが、つなぎ融資が不要の住宅ローンだから紹介をしました。常陽銀行の住宅ローンは着工前に融資をしてくれます。あらかじめローンが実行されるため、つなぎ融資を利用する必要がありません。ただし、土地の購入に関しては利用ができないので注意をしましょう。
家が完成されてから融資が実行される一般的な流れをなくした銀行です。地方銀行なので利用エリアが限られますが、つなぎ融資を検討されている人は、つなぎ融資が不要の銀行もあることを知っておきましょう。
新生銀行
(参照元:新生銀行公式HP)
新生銀行は、ATMの年中無休や手数料無料化を、他の銀行よりも先に開始したインターネットバンキングです。Tポイントが自動で貯まるのも魅力的、お得に利用ができます。利用者にとってお得が満載の新生銀行のつなぎ融資商品名は「元金一括返済型住宅ローン」です。
新生銀行のつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | 新生銀行に住宅ローンの申込みをし、審査承認を取得できた人 |
金利 | 固定金利 |
借入期間 | 融資実行日から11ヵ月後 |
回数制限 | 1回 |
融資限度額 | 500万円以上8,000万円以下(10万円単位)(土地購入代金額の100%以内) |
事務手数料 | 事務取扱手数料および全額繰上返済手数料は無料 |
新生銀行が提供する「元金一括返済型住宅ローン」は、手数料が無料のつなぎ融資です。また新生銀行は、グループ会社である株式会社アプラスが取り扱う「アプラスブリッジローン」も紹介しています。
「アプラスブリッジローン」は、金融機関から住宅ローンの融資が内定している人が利用できるつなぎ融資です。「元金一括返済型住宅ローン」と違い110,000円の手数料がかかりますが、最大3回まで分割して融資をしてくれます。新生銀行で住宅ローンを申請するのならば、「元金一括返済型住宅ローン」がおすすめですが、土地の購入でしか利用できません。融資元が異なりますが、「つなぎ融資」の利用にあたっては、状況に応じての検討が必要です。
ソニー銀行
(参照元:ソニー銀行公式HP)
ソニー銀行は、知名度の高い「ソニーフィナンシャルグループ」の一員として2001年に開業したインターネットバンキングです。インターネットバンキングとして初めて住宅ローンの提供を開始しました。個人ユーザーの利便性を重視しているのが特徴です。
ただ、おすすめの銀行ですが、ソニー銀行はつなぎ融資を提供していません。つなぎ融資利用金額を含めた金額まで住宅ローンの申込みができる銀行です。つなぎ融資先には、先ほどの「アプラスブリッジローン」と「MSJ住宅つなぎローン」を紹介しています。審査の流れは次のとおりです。
- ソニー銀行へ住宅ローンの申込み時に「つなぎローンに関する確認書」も合わせて提出
- 「アプラスブリッジローン」と「MSJ住宅つなぎローン」のどちらかにつなぎ融資を申込み
- 審査通過後、つなぎ融資により「土地代金」「着工金」「中間金」を支払う
- 建物が完成し引き渡し後、ソニー銀行住宅ローンの融資額により、つなぎ融資を全額返済
ソニー銀行は、つなぎ融資を提供していませんが、率先して紹介をしている銀行です。他社のつなぎ融資を利用すれば、ソニー銀行でも住宅ローンを組むことができます。
みずほ銀行
(参照元:みずほ銀行公式HP)
みずほ銀行は、47都道府県すべてに支店を持つメガバンクです。「ONE MIZUHO戦略」が大きな特徴、知名度も高く安心して利用ができます。みずほ銀行からつなぎ融資を受ける場合は、「フラット35つなぎローン」を活用しなければいけません。ここでは「フラット 35 つなぎローン(オリコ保証口)」を紹介します。
みずほ銀行のつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | 「みずほ銀行のフラット35で仮承認が下りている」「団体信用生命保険に加入が認められている」「株式会社オリエントコーポレーションの保証を受けられる」 |
金利 | 変動金利方式 |
借入期間 | 1年以内 |
回数制限 | 3回 |
融資限度額 | 100 万円以上 8,000 万円以内(1万円単位) |
事務手数料 | 諸費用が必要 |
みずほ銀行は、「オリコ保証口」と「住宅融資保険活用型」の2つを用意しています。両方とも「フラット 35」(機構買取型)の仮承認が必要です。大手銀行で借りられる安心感がみずほ銀行にはあります。
三井住友銀行
三井住友銀行は、効率的に収益を上げている知名度の高いメガバンクです。圧倒的なグループ総合力、各業界トップクラスの企業で構成されているのが特徴です。
三井住友銀行のつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | 「借入時満20歳以上満70歳の誕生日までの人、完済時満80歳の誕生日までの人」「団体信用生命保険に加入できる」「保証会社の保証が受けられる」「住宅金融支援機構直接融資を申込み、融資が確定されている」 |
金利 | 固定金利 |
借入期間 | 1年未満 |
回数制限 | 3回 |
融資限度額 | 400万円以上住宅金融支援機構直接融資額以内(1円単位) |
事務手数料 | 繰上返済手数料は不要、保証会社手数料33,000円(税込) |
フラット35の審査以外に保証会社の審査も必要です。いずれにしても、フラット35の審査が通過しないと利用ができません。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行は、日本最大を誇る世界有数の総合金融グループです。世界中で「顧客のため」を追求しているのが特徴です。
三菱UFJ銀行も「つなぎ融資」を提供しているのですが、詳細は「個別対応」としています。詳しい情報は掲載されておらず、住宅ローンの相談をされた人ごとに対応をしているようです。比較ができませんが、メガバンクの安心感がほしい人は相談をしてみましょう。
楽天銀行
楽天銀行は、コンビニATMで24時間365日利用ができるインターネットバンキングです。ATM手数料の無料や、他銀行への振込が最大月3回まで無料など、魅力的なサービスが多く見られます。楽天銀行の場合も、フラット35およびフラット35Sによる融資が決まっている人が利用できるローンです。
楽天銀行のつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | 「住宅金融支援機構の買取仮承認を取得している」「団体信用生命保険にご加入できる」 |
金利 | 固定金利 |
借入期間 | 1回目の融資実行日から12ヶ月以内 |
回数制限 | 3回 |
融資限度額 | 500万円以上買取仮承認金額または承認金額を超えない額まで |
事務手数料 | 110,000円(税込)(初回融資時に借入金より差引き) |
事務手数料が必要ですが、土地購入も依頼ができるつなぎ融資です。土地と合わせて資金を調達したい人におすすすめをします。
ARUHI
ARUHIは、国内最大手の住宅ローン専門金融機関です。フラット35の取り扱い実績において、10年連続シェアナンバーワンを誇っています。銀行でないと不安と言った考え方は不要です。
ARUHIに関する詳細 | |
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条件 | 住宅金融支援機構による住宅融資保険の付保審査が承認された人 |
金利 | 2.2%~15.0% |
借入期間 | 1年 |
回数制限 | 4回 |
融資限度額 | 100万円以上8,000万円以下(1万円単位) |
事務手数料 | 「Aタイプ110,000円(税込)」「Bタイプ55,000円+融資金額×0.803%(税込)」 |
返済回数は1回です。元利金を期限一括返済として、融資実行金と相殺されます。住宅ローンに特化しているので、回数制限も4回まで、多様な支払いに対応できるのが特徴です。
SBIマネープラザ
SBIマネープラザは、知名度の高いSBIグループの「金融サービス事業」の中核企業です。銀行ではありませんが、安心して利用ができます。「SBIマネープラザ 住宅つなぎ融資」の詳細は次のとおりです。
SBIマネープラザのつなぎ融資に関する詳細 | |
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条件 | SBIマネープラザが、銀行代理業にて取扱う住宅ローン商品のご融資が内定されている |
金利 | 固定金利 |
借入期間 | 第1回目の融資実行日から12カ月以内 |
回数制限 | 3回 |
融資限度額 | 500万円以上8,000万円以内(10万円単位)(住宅ローン融資内定金額の範囲内) |
事務手数料 | 110,000円(税込)(元利金の返済時) |
返済方法は1回払いで、元利一括返済方式(元金据置型利息後払い)を採用しています。土地の購入時も、つなぎ融資が利用できる商品です。
まとめ
「住宅ローンつなぎ融資のおすすめ銀行10選を徹底比較!」の解説をしました。実は、銀行独自で「つなぎ融資」を提供しているのは限られています。「銀行10選」として紹介をしましたが、金融機関の中といった広い範囲から探すことがおすすめです。契約をする銀行自体がつなぎ融資を提供していなくとも、モーゲージバンクなど金融商品を扱っている企業のつなぎ融資が利用できないかを相談してみましょう。