家を建てる予算は人によって異なります。親から援助をしてもらえれば高額になりますが、若い世代の人が「自分ですべてをまかないたい」と考えれば「2000万円の家」が多いことでしょう。
ただ、「2000万円の家ってどうなのかな?」と悩む人もいるのではないでしょうか?準備できる予算でどのような家が建つかは誰もが気になる点です。
そこで今回は、「2000万円の家ってどう?新築一戸建ての特徴10選」を紹介します。2000万円の予算で建てられる家の特徴を確認しておきましょう。
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目次
2000万円の家ってどう?新築一戸建ての特徴10選を紹介
- 耐震等級2~3の家
- 断熱性能は最高等級を取得
- 冷暖房機器は各個室にエアコン完備
- セミオーダー住宅で家が建てられる
- 予算配分次第では夢の実現も可能
- シンプルなデザインの外観
- 外壁はサイディングが多い
- 第三種換気を採用する家が多い
- こだわりオプションの追加も可能
- メンテナンス費用が抑えられる商品も選べる
詳しく紹介をしていきます。
特徴①耐震等級2~3の家
耐震等級とは、住宅性能表示制度及び耐震診断により、家がどの程度の地震に耐えられるかを表す等級のことです。建築基準法を満たすためには、「等級1」を取得できる耐震性を備えておかなければいけません。2000万円の家ならば、最低限満たすべき等級1よりも高い耐震性を有した家を建てることができます。
- 等級1:震度6強~7程度の揺れに対しても倒壊や崩壊はしないレベル(新耐震基準)
- 等級2:等級1の1.25倍の揺れに耐えられるレベル(長期優良住宅を申請する最低条件)
- 等級3:等級1の1.5倍の揺れに耐えられるレベル(最高等級)
等級1で建築基準法は満たします。耐震等級は2000年に施行されたため、施行以降に建てられた家は、等級1以上の耐震性能を必ず満たしていなければいけません。
ただ、1度大きな地震が発生すれば、余震で同程度の揺れが何度も発生する可能性もあります。等級1では、1度耐えても繰り返し襲ってくる余震に耐えられるかはわかりません。大きな地震の揺れは、躯体に影響を与え続けます。繰り返しの揺れに耐えられる等級2~3以上は欲しいところです。
2000万円の家ならば、等級2以上の家が十分に建てられます。
ココに注意
ただし、制振装置(建築物の振れを減衰する装置)を付けるのは難しい金額かもしれません。
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特徴②断熱性能は最高等級を取得
断熱性能の確保は住まいにとって重要です。2000万円の家ならば次のようなメリットが得られます。
- エアコンの効き目が良いため光熱費が抑えられる
- 冬に恐ろしいヒートショック発症の抑制になる
- 防音性能にも優れる
断熱性能等級は何度か更新されていますが、現在の最高等級は4です。最高等級4は、2013年に制定され「次世代省エネ基準」とも呼ばれています。複層ガラスや開口部の断熱を施してなければ取得できないレベルです。ハウスメーカーの商品説明でも「次世代省エネ基準をクリアした家」など、アピールポイントとして利用されています。どのハウスメーカーも力を入れている性能です。
2000万円の家ならば、断熱性能に不安はありません。
ココに注意
ただし間取りに吹抜けを備えると2000万円の家ではひんやりする可能性があります。
等級4と言ってもピンキリです。2000万円の家は、断熱性能で最高等級を取得できますが、吹抜けなど高さの解放感を住まいに求めるのは難しいといった特徴を持っています。
特徴③冷暖房機器は各個室にエアコン完備
2000万円の家の冷暖房機器はエアコンを利用するのが特徴です。新築を検討するとき、床暖房や全館空調システムの採用を検討しますが、2000万円では厳しいハウスメーカーがほとんどではないでしょうか。
魅力的な設備ですが、設置するならば、何かしらの予算を削らなければいけません。削る内容の多さと全館空調システムを天秤にかけたとき、多くの人は全館空調システムをあきらめるはずです。
ココがポイント
建てるときに設置をしなければ、部屋の冷暖房は別の方法を選択しなければいけません。エアコンやこたつなど、全館空調システム以外の電化製品を設置します。
2000万円の家の特徴は、冷暖房機器はエアコンが中心になることです。断熱性能に優れているので、性能の高いエアコンがあれば十分とも言えます。
ただ先ほども説明した吹抜けの設置は、エアコンだとカバーしきれない可能性が高いです。2000万円の家は、吹抜けを避ける人が多いことから、間取りに吹抜けを足さない特徴を持っています。
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特徴④セミオーダー住宅で家が建てられる
2000万円の家は、セミオーダーで建てる人が多い特徴を持っています。セミオーダーは、3種類ある注文住宅の中間に位置付けられる建て方です。注文住宅の種類は次のとおりです。
- 規格住宅:設計できる自由度は極端に低いですが、その分価格も抑えられる
- セミオーダー住宅:間取りや家のデザインの自由度は高いですが、ハウスメーカーの仕様などにより制約もあることから選ぶ範囲が限られる場合が多い
- フルオーダー住宅:建築基準法に触れなければ、予算の許す限り自由に設計ができる
セミオーダーは、ハウスメーカーがあらかじめ決めた幾つかのパターンから選んでいき、完成させる建て方です。リビングを広くしたい、お風呂を広くしたいなど、ある程度の自由がかないます。収納を多めにしたいなどの希望がある場合は、営業担当と話合いをしながら決めていきましょう。
特徴⑤予算配分次第では夢の実現も可能
2000万円の家の中には、住む人のこだわりがよくわかる新築一戸建てがあります。こだわりに予算を多く配分すれば、夢の実現が可能です。ライフスタイルや趣味に特化した家に住む人は、どこか楽しそうに言えます。例えば次のようなテーマです。
- 共働き世帯のため家事動線など時短を考えた家
- ペットと暮らしやすい家
- アウトドアが趣味なので大きな土間がある家
上記のような何かしらのテーマを持って家を建てることもできます。ただし、何かしらは妥協をしなければいけません。例えば土間を設置するのならば、居室やリビングの広さなどを諦める必要がでてきます。敷地の広さは限られてくるので、できる範囲の夢が実現できる特徴を、2000万円の家は持っているのです。
趣味やライフスタイルにこだわりのある人は、ひとつのことに特化したテーマの有る家を建ててみてはいかがでしょうか。特徴的な家は2000万円の予算でも十分に可能です。
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特徴⑥シンプルなデザインの外観
2000万円の家はシンプルな外観が特徴的です。シンプルでかわいらしい外観をしています。シンプルな外観のメリットは次のとおりです。
- コストを抑えることができる
- 住宅街など周囲の雰囲気になじみやすく目立たない
- 余計な装飾がないためメンテナンスがしやすい
周囲の雰囲気になじみやすい外観は大きなメリットです。あまりに目立つと、前から住んでいた人たちの目線が気になるかもしれません。
また余計な装飾がないこことから、メンテナンス費用が抑えられます。
ココに注意
例えば家の外観テーマに沿った妻飾りを設置すれば、だいぶオシャレになるはずです。しかし設置をしたら、落下の危険性などがあるため、定期的なメンテナンスをしなければいけません。素人がはしごを利用してメンテナンスをするのは危険です。プロに頼めばそれだけお金がかかります。
また、デザインが近所とかぶると厄介です。オシャレなデメリットを考えると、シンプルな外観のメリットがより一層よく見えてきます。
2000万円の家は外観がシンプルなものが多いです。ただしデメリットではありません。メリットのある新築一戸建ての特徴です。
特徴⑦外壁はサイディングが多い
2000万円の家は、ハウスメーカーの商品から見ても外壁にサイディングを採用する新築一戸建てが多いです。サイディングの形状はさまざまですが、基本は工場で製造された一定サイズのパネルを、外壁に貼り付けていき完成をさせます。サイディングのメリットは次のとおりです。
- コストを抑えることができる
- 作業が簡単なので施工期間が短くて済む
- 最近はデザイン性の高いバリエーションも増えてきた
外壁材を工場で作り大量発注できることから、コストがだいぶ抑えられます。最近はオシャレなデザイン性の高い外壁も増えているので、ハウスメーカーで扱っているかを確認しましょう。
ココに注意
ただし、サイディングのデメリットはメンテナンスです。サイディングは、10年程度の周期で大規模なメンテナンスが必要になります。建てる時のコストは抑えられますが、定期的なメンテナンスが必要になるのが気になる工法です。
2000万円の家は、サイディングの新築一戸建てが多い特徴があります。豊富なデザインを取りそろえているハウスメーカーを選ぶようにしましょう。
特徴⑧第三種換気を採用する家が多い
2000万円の家は、第三種換気を採用するケースが多い特徴があります。第三種換気とは、排気を機械で行い、室内への給気を自然に任す方法です。2003年に改正された建築基準法により、換気設備の設置が義務付けられました。
家を建てる際は、シックスハウス症候群対策のため、なにかしらの換気設備を施さなければいけません。
- 設置コストが抑えられる
- メンテナンスに費用がそれほどかからない
- フィルターの掃除も簡単にできる
- 換気方法の中では電気代が抑えられる方法
第三種換気は一般的な換気方法で、とても安いメリットを持っています。さらに、メンテナンスの手間もそれほどかかりません。24時間の換気が義務付けられている現在、最も多くの住宅に利用されている換気方法です。
ココに注意
デメリットは、エアコンなどで暖めた空気を強制的に排出するため、室内が冷えやすい点があるので注意をしましょう。
2000万円の家は、24時間換気に第三種換気を採用している新築一戸建てが多いという特徴を持っています。
特徴⑨こだわりオプションの追加も可能
ハウスメーカーに行くと、気になるオプションが用意されています。あれもこれもと検討すると、とても2000万円で建てることはできません。しかし、いくつかのオプションならば追加をすることも可能です。
- クローゼットをオプションでウォークインクローゼットに変更
- 住み始めてから利便性を考えコンセントやスイッチを増やす
- 浴室を大きめに変更
耐震性や断熱性能は、標準仕様で足りる性能を有しています。オプションをいくつも追加することはできませんが、いくつかの設備を変更することぐらいは可能です。掃除のしやすい浴槽やトイレにするなど、家事のことを考えたオプションにすれば住み始めたあとも満足できます。
2000万円の新築一戸建てならば、いくつかのオプションを追加できる特徴があるので、家族で話し合って検討をしましょう。
特徴⑩メンテナンス費用が抑えられる商品も選べる
他のオプションを諦めて、メンテナンス費用に特化した商品を選ぶこともできます。メンテナンス費用が高額になる主な箇所は次のとおりです。
- 雨風や直射日光にさらされる外壁
- 強い突風や雨風、直射日光にさらされる屋根
- 水まわりなどの設備関係
ココがポイント
すべてを変更すると2000万円で建てることはできません。ただ、どこか一カ所だけでもメンテナンス費用が抑えられる仕様に変更をしておけば10年後の助けになります。
2000万円で家を建てるのならば、どこに重きを置くか十分に検討をしましょう。
まとめ
オリジナルの家を建てるところまではいきませんが、家族の色を出すことはできます。何かしらのテーマを決め、ブレないように検討をしましょう。2000万円の家は、家族全員が十分に満足できるだけの性能を持っています。
予算に上限があるのは当然です。だからこそ家族全員での話し合いが必要になります。2000万円の家ってどう?新築一戸建ての特徴10選を参考に、家族との話し合いを進めてみてはいかがでしょうか。家族が笑顔になるには十分な予算です。